萌え絵の活用

検索で偶然見つかったサイト.果物の産地直送販売サイト.どう見ても農家の人が個人でやっているサービスだが,サイトが妙にかわいい.看板娘として,サイトの各所に果物を擬人化したキャラが使われていた.いわゆる萌え絵.

サイトの制作をどこかに頼んだとは思えない.じゃあなぜ,萌え絵が.

と思って調べてみたら,要するに趣味で絵を書いている人が,農家の両親のために通販のサイトを作ったということらしい.なるほど,趣味を親の仕事に生かすことができたということだ.いいなぁ.

こういう絵は使いどころを間違うと,そのサイトの品位を落としたり,見た人に引かれてしまったり,仕事内容が怪しく見えたりする*1.しかしそのサイトは非常に上手にキャラクタを使っている.すべてのコンテンツを,キャラクタにしゃべらせるという表現方法をとっているのだが,全く違和感がない.キャラクタが派手すぎず,でしゃばっていない.文章も軽すぎず,重すぎないのだ.ちょっと難しいことも,ちょっとした冗談も,うまく文章がまとまっている.絵も文も,いい意味で無難なテンションなのだ.

果物のかわいらしさをキャラクタで表現しつつ,キャラクタがはしゃぎすぎずに,内容として伝えたいことをきちんと伝える.そのバランスが絶妙なサイトだった.

*1:いわゆる"痛い"サイト